仕事のストレスが限界に近づくと、なぜか夢にまで職場が出てくるようになりません?
しかも、なぜか嫌な夢ばかり
これ、僕自身も経験あるんですが
今日は僕が体験した話ではなくて
前の職場で経理をしていた後輩から相談された話
あのとき僕はちゃんとした答えを返してあげられませんでした
もし、いま同じ相談をされたら...
そう考えることが、いまだにあるんです
仕事のストレスで夢を見るようになった経理の後輩の話
彼は中途で入ってきた後輩でした
年齢は僕より5歳くらい下で部署も違う
それでも喫煙所や帰り際の駐車場で
ぽつぽつ話すような関係ではあったんです
入社して半年くらい経った頃でしょうか
彼がふいに言ったんですよね
「前職の方が給料は安かったんですけど、いま思えば全然よかったです」
給料は確かに上がったらしいんです
転職の理由としては、まっとうな動機でした
それでも彼の顔からは
日に日に表情が抜け落ちていってる感じがしていて
お金で解決できることと
どうやっても解決できないことがある
そのことを彼の顔が先に教えてくれていたような気がします
ルールがあるのは仕方ないが「解釈」がバラバラだとしんどい
彼が愚痴っぽく言っていたのは
給料の話でも仕事量の話でもありませんでした
経理という仕事柄
細かいルールや取り決めが山ほどある
そこに文句を言うつもりはまったくない、と
むしろ「お金を扱う部署なんだから、細かくて当然です」とはっきり言っていました
真面目な男だったんですよね
ストレスの正体は「正解が人によって変わること」
彼がしんどそうだったのはそこじゃなかった
同じルールなのに
人によって解釈の幅が広すぎる
それがいちばんこたえていたようでした
同じ書類を同じ形式で出しても、Aさんは何も言わずに通す
でもBさんに回ると突き返される
しかも、ただ直されるならまだしも、なぜかそこで注意を受ける
前回はこれで通ったんですけど、と言えば「前が甘かっただけ」で終わり
これ想像するだけでしんどいですよね
努力の方向が定まらない仕事ほど
人を消耗させるものはないと思うんです
頑張って減点が減るならまだ耐えられる
でも頑張っても減点されるかどうかがその日の担当者次第なら
頑張りようがないですからね
営業の僕にも
似たような場面はありました
ただ、営業は最後は数字が味方をしてくれる部分がある
彼の職場での立ち位置は
もっと逃げ場がなかったんだと思います
仕事のストレスで夢を見るのは眠っている間も職場が続いているから
そのうち、彼はこんなことを言うようになりました
「最近、前の職場の夢を見るんですよ、しかも悪い夢が多くて」
これを聞いたとき
正直ちょっと言葉に詰まりました
だって寝てる間まで仕事のことを考えてるってことじゃないですか
体を横にしているだけで、その人はまったく休めていないんですよね
日中に処理しきれなかったことを脳が夜に再生している
あとから知ったことなんですが
日中に整理しきれなかった出来事や感情が
そのまま夢に出てくることはよくあるらしいんですよね
脳は寝ている間も情報を整理しているので
未解決のまま持ち帰った悩みほど
夢の中で繰り返し再生されやすいと言われています
彼の場合、まさにそれでした
理不尽に突き返された書類も
なぜ注意されたのか分からない出来事も
その日のうちに終わらない
納得できないまま持ち帰るから
脳が寝ている間も処理を続けようとしてしまう
「悪い夢が増えた」は疲れがたまっているサイン
そしてもうひとつ
強いストレスが続くと
眠りが浅くなって夢そのものを覚えていやすくなる
という話もあります
緊張したまま布団に入っているので
体がオフに切り替わらないんですよね
頭は「まだいける」と言い張れるんです
人間、けっこう強がれる生き物なので
でも、夢とか、寝つきとか、
朝の起き上がりにくさみたいなものは
わりと正直に出てくる
あれは意思とは関係ないところで出るサインなので、ごまかしが効かないんですよね
彼自身も
うすうす気づいていたんだと思います
「夢にまで影響するぐらいストレス抱えてるなら、早めに辞めた方がいいんですかね」
そう聞かれましたから
あのとき僕は何も言ってあげられなかった
共感はできたんです
痛いほど
でも、答えらしいことは何ひとつ言えませんでした
理由はいくつかあって
まず僕は営業で彼は経理
畑が違うので、彼の日々のしんどさを本当の意味ではわかっていない
わかったふりをして「辞めた方がいいよ」なんて言うのは
ちょっと無責任な気がしたんですよね
それに何より
そのとき僕自身も転職を考えていた
しかも僕の退職のほうが先に決まっていたんです
先に船を降りることが決まってる人間が
残る人に向かって「お前も降りたら?」と言う
それはさすがにずるい気がして
かといって「もう少し頑張ろう」なんて
自分が言えた義理でもない
だから僕は
うんうんって聞くことしかできませんでした
今なら「早めに辞めていい」と答えます
あれから年月が経って
自分も転職を経験して
いくつかの職場を見てきました
そのうえでいま同じことを聞かれたら
僕はたぶん、「早めに辞めていいと思うよ」と言います
ルールの解釈がバラバラな職場は個人の努力では変えられない
これがいちばんの理由です
仕事の量が多いとか
覚えることが多いとか
そういうのは時間が解決してくれることが多い
慣れるし、要領もよくなると思います
でもルールの運用が人によってブレる会社は
それが組織の文化として根を張ってしまっている
新しく入った人間が
どれだけ丁寧に仕事をしても
変わらないんですよね
変えられるとしたら
それは仕組みを直せる立場になってからの話
それまで何年
あの状態で耐えるのかって考えると
割に合わないと思うんです
仕事の夢を見るほどのストレスは限界がかなり近い
疲れたなと感じる段階と
夢にまで出てくる段階は
まったく別物だと思っています
後者は休むための時間まで職場に侵食されている状態
ここまで来ると
週末に寝だめしても回復しません
月曜の朝が来るたびに
削られた分がそのまま積み上がっていくだけなんですよね
それでも眠れない日や気分の落ち込みが続くようなら
転職活動より先に体を休めることを優先してください
しんどさが長引くときは
家族でも医療機関でも
早めに誰かに話しておく
仕事には代わりがありますが
自分の体に代わりはないので
転職は逃げじゃなくて選び直しでしかない
「ここで辞めたら、次でも同じことになるんじゃないか」
これ、真面目な人ほど思うやつです
彼もたぶん
そう思っていました
でも実際のところ
合う合わないって本当にありますよね
同じ僕という人間が
ある職場ではポンコツ扱いされて
別の職場では普通に評価される
そんなことざらにあるんですよ
職場が変われば自分の性能まで変わる
大げさじゃなくそう思っています。
辞め方には少しだけ順番がある
とはいえ
明日いきなり辞表を出せという話ではなくて
できれば在職中に
こっそり次を探し始めるのがいいと思います
求人を眺めるだけでも
面談を一件受けてみるだけでもいい
「ここ以外にも行き場所はある」と実感できるだけで
目の前の理不尽の重さがだいぶ変わるんですよね
逃げ道を確保した人間は
意外と強いんです
それと並行して
今夜からできることもあります
- 寝る前に仕事のチャットを開かない
- 帰り道で一本だけ違う道を通ってみる
- 布団に入る一時間前からスマホを置く
地味ですが
オンとオフの切れ目を物理的に作ってあげると
夢に持ち込む量は少しずつ減っていくと思います
根本の解決ではないけれど
次を探す体力を残すためには必要な時間稼ぎですね
仕事のストレスと夢についてのよくある疑問
毎日仕事の夢を見るのは異常なんでしょうか
異常というより
単純に持ち帰る量が多すぎるんだと思います
忙しい時期に一時的に増えるのはよくある話
ただ何ヶ月も続いているなら
一時的な繁忙ではなく環境側の問題を疑ったほうがいいと思うんですよね
夢を見なくする方法はありますか
夢そのものを消す方法はたぶんありません
できるのは、夢に持ち込む材料を減らすこと
寝る前の一時間を仕事から切り離す
休みの日に完全に連絡を絶つ時間を作る
そのあたりから試すのが現実的だと思います
それでも変わらないなら
原因は生活習慣ではなく職場のほうにあります
この程度で辞めるのは甘えでしょうか
甘えじゃないです
むしろ「この程度で」と自分に言い聞かせられる人ほど
限界まで我慢してしまう傾向にあるように感じます
他人の限界と自分の限界を比べる必要はありませんし
比べたところで自分の睡眠は返ってきませんから
自分の機嫌を守れる場所で働くのがイチバン
結局あの後輩がどうしたのか僕は知りません
僕が先に会社を辞めて
連絡先も交換しないまま
なんとなく疎遠になってしまったので
ただ、たまに思うんです
あのとき「辞めていいと思うよ」の
一言を言ってあげていたら
彼はちょっとだけ楽になれたのかなって
だからもし
いま同じような状況にいる人がこれを読んでいるなら
代わりに言っておきます
仕事のストレスで夢を見るようになった時点で
そこはもうあなたの限界を超えています
我慢の先に何かある職場と
何もない職場がある
ルールの解釈がその日の担当者次第みたいな会社は、たぶん後者です
給料が少し下がっても
朝ふつうに起きられて
夜ふつうに眠れる
そういう場所の方が
長い目で見れば絶対に得だと思うんですよね
自分の機嫌を自分で守れる場所で
それがいちばんです